間質性膀胱炎とは?
間質性膀胱炎(かんしつせいぼうこうえん)は、膀胱に炎症や刺激症状が起こり、頻尿や膀胱の痛みなどが続く病気です。
「膀胱痛症候群(Bladder Pain Syndrome:BPS)」と呼ばれることもあります。
尿検査で細菌が見つからず、一般的な膀胱炎治療では改善しないケースも多く、慢性的な症状に悩まされる方も少なくありません。
特に、
- 何度もトイレに行きたくなる
- 膀胱に痛みや圧迫感がある
- 膀胱炎のような症状が続くのに検査で異常が出ない
といった場合は、間質性膀胱炎の可能性があります。
間質性膀胱炎の主な症状
症状には個人差がありますが、次のような症状がみられます。
頻尿
昼夜問わずトイレが近くなります。
重症例では1日に何十回も排尿することがあります。
尿意切迫感
「すぐにトイレへ行きたい」という強い尿意を感じます。
膀胱や骨盤周囲の痛み
膀胱に尿がたまると痛みや不快感が強くなり、排尿後に軽減することがあります。
排尿時の違和感・痛み
排尿時にしみるような痛みや違和感を伴うことがあります。
夜間頻尿
夜中に何度もトイレで起きてしまい、睡眠の質低下につながることもあります。
間質性膀胱炎と一般的な膀胱炎の違い
一般的な細菌性膀胱炎は、細菌感染によって起こります。
一方、間質性膀胱炎では細菌感染が確認されないことが多く、抗菌薬が効きにくい点が特徴です。
また、
- 症状が長期間続く
- 良くなったり悪くなったりを繰り返す
- ストレスや食事で悪化する
といった特徴もあります。
間質性膀胱炎の原因
はっきりとした原因はまだ完全には解明されていません。
現在は複数の要因が関係すると考えられています。
膀胱粘膜のバリア機能低下
膀胱内側を保護する粘膜が弱くなり、尿の刺激を受けやすくなると考えられています。
神経の過敏化
膀胱周囲の神経が敏感になり、痛みや尿意を強く感じる場合があります。
自己免疫や慢性炎症
体質的な免疫異常や慢性的な炎症が関与している可能性も指摘されています。
間質性膀胱炎になりやすい人
次のような方に比較的多い傾向があります。
- 女性
- 慢性的な頻尿に悩んでいる
- ストレスが強い
- 過敏性腸症候群など他の慢性疼痛疾患がある
- 原因不明の膀胱症状が続いている
ただし、男性でも発症することがあります。
間質性膀胱炎の検査
症状や経過を確認しながら、他の病気との鑑別を行います。
尿検査
細菌感染や血尿の有無を確認します。
超音波検査
膀胱や腎臓に異常がないかを調べます。
膀胱鏡検査
必要に応じて膀胱内部を観察します。
特徴的な粘膜変化や出血斑が確認されることがあります。
間質性膀胱炎の治療
症状や重症度に応じて治療を行います。
生活習慣・食事の見直し
刺激物で症状が悪化する場合があります。
例えば、
- カフェイン
- アルコール
- 香辛料
- 酸味の強い食品
などを控えることで改善するケースがあります。
薬物療法
痛みや頻尿を和らげる薬を使用します。
膀胱水圧拡張術
膀胱に水を入れて広げる治療で、症状改善が期待できる場合があります。
ストレス管理
ストレスによって症状が悪化する方もいるため、生活リズムの調整も重要です。
「何度も膀胱炎を繰り返す」と感じたらご相談ください
間質性膀胱炎は、通常の膀胱炎と似た症状が出るため、気づかれにくい病気です。
「検査では異常がないと言われた」「抗菌薬を飲んでも改善しない」という場合は、別の原因が隠れている可能性があります。
慢性的な頻尿や膀胱の痛みでお困りの方は、早めに泌尿器科へご相談ください。