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ある日トイレに入ると、便器の中に真っ赤な尿が……。

「でも、痛くもないし、様子を見るか……」

そう思って放置していませんか?

痛みのない血尿は要注意です

血尿は放っておいてはいけません。 特に、「痛みを伴わない血尿」は要注意です。

痛みがある場合は、膀胱炎や尿路結石などの可能性があります。膀胱炎では下腹部痛や排尿時の痛み、尿路結石では側腹部の強い痛みなどを伴うことがあります。

一方、痛みを伴わない血尿(無症候性血尿)の場合は、膀胱がんの可能性も考えなければなりません。

膀胱がんは高齢者、男性、喫煙歴のある方に多いとされていますが、実は40代から少しずつ増え始めます。女性やタバコを吸わない方でも発症するため、「自分は大丈夫」とは言い切れません。

膀胱がんは早期発見・早期治療が大切

どの「がん」でも同じですが、一番大切なのは早期発見・早期治療です。

進行すると、膀胱をすべて摘出する手術や抗がん剤治療などが必要になる場合があり、心身ともに負担がとても大きくなってしまいます。

初診時に、すでにがんが進行してしまっていた患者さんから、このような言葉を何度も聞いてきました。

  • 「だいぶ前に血尿が出たけど、すぐに消えたから様子を見ていました」
  • 「血尿は出ていたけれど、痛みはまったくなかったから大丈夫だと思っていました」

「血尿が出た時点ですぐに泌尿器科を受診してくれていたら……」

そう思うと、残念でなりませんでした。

一度だけの血尿でも、泌尿器科を受診してください

大事なのは、体からのサインを「痛みがないから」「すぐに消えたから」と見過ごさないことです。

血尿は、一度出たあとに消えることがあります。しかし、血尿が消れたからといって、原因となる病気までなくなったとは限りません。

泌尿器科の受診に、少し抵抗感や恥ずかしさがある方もいらっしゃるかもしれません。私自身、そう感じる気持ちはよくわかります。
それでも、「がんの可能性」を放置しないことのほうが、ずっと大切です。

血尿が出たら、まずは「大きな病気が隠れていないか」を確かめるために、早めに泌尿器科を受診してください。

よくある質問

血尿が一度だけ出て、その後は正常です。受診は必要ですか?

はい。膀胱がんによる血尿は、一度出たあと、しばらく見られなくなることがあります。症状が消えても、早めに泌尿器科を受診してください。

痛みがまったくなくても受診したほうがよいですか?

はい。痛みを伴わない血尿は、膀胱がんなどの病気のサインである可能性があります。痛みがないことは、病気がないことを意味しません。

健康診断で「尿潜血陽性」と言われた場合も受診が必要ですか?

目で見て尿が赤くなくても、尿検査で血液が確認されることがあります。再検査や精密検査が必要かどうかを確認するため、健診結果を持って医療機関に相談しましょう。

院長 西村陽子

にしむら泌尿器科・内科クリニック 札幌大通

院長

西村 陽子

日本医科大学卒、北海道大学大学院卒、医学博士。東京、道内各地(札幌、旭川、苫小牧)の病院で泌尿器科診療に従事。令和8年6月 にしむら泌尿器科・内科クリニック札幌大通を開院。

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